かつて、江戸のむかし、富士山信仰で賑わった街・富士吉田市。
日本全国から富士山の頂上を目指し、てくてくと確かな歩を進め、この街に至りました。
旅人を迎え入れた、そのふところの広さが、いまでもこの街には残っているように思えるのです。
「富士山駅」から浅間神社まで、ゆっくりと御師(おし)の道を辿ってみます。
01
金鳥居
Kanadorii
その昔、富士山道と言われた現在の国道139号線と、137号線の交差点にたつ、威風堂々たる金鳥居。
「一の鳥居」と呼ばれ、俗界と富士山の信仰世界を分かつ「境界」にたっています。
02
丸屋菓子店
Maruya
焼きたてのお団子の香りがすごい!
知る人ぞ知る路地裏の名店。「50年、富士吉田市民が愛し続けるお店」と教えてもらいました。
しょうゆ風味の甘辛だれ「焼きだんご」はほどよく焦げたお団子の香ばしさが格別! 米粉だけで毎朝焼くんだとか。
お水は富士山の名水だから、自ずと美味しくなるんです、と店主の原田さん。草だんごやいなり、のり巻なども。
03
御師旧外川家住宅
The Togawa Oshi House
「御師」は富士山を信仰する人たちの登山の世話や宿泊、祈祷を手伝い、
また諸国に富士山信仰を広める役割を担った人々で、
彼らが登山者に提供した住まいを「御師の家」と言いました。
御師の家旧外川家住宅は世界文化遺産・富士山の構成資産のひとつ。
邸内にはいまも、往時を偲ばせる調度や広い客室、厳かな空気が流れ
当時の賑わいが感じられました。
04
北口本宮冨士浅間神社
Kitaguchi Hongu Fuji Sengen Shrine
1900年以上の歴史を持つ富士山信仰の拠点・北口本宮冨士浅間神社も
世界文化遺産・富士山の構成資産のひとつです。
大きな杉木立の参道を歩くだけで、ここが特別な聖域であることが感じられます。
最近では「日本最強の恋愛パワースポット」としても知られ、
多くの婚活女子の聖地ともなっています。
私も美しい富士山の女神、木花開耶姫命に会いにゆっくりと参道を歩きます。
05
浅間茶屋
Sengen Chaya
清涼な雰囲気の「北口本宮冨士浅間神社」に隣接してたつ「浅間茶屋」。
山梨の郷土料理・ほうとうと吉田のうどんを愉しめるお食事処。
浅間神社の厳かな大気をまとい、古民家を思わせる佇まいはそれだけで心癒され、あたたかな気分になれます。
外観の装いそのままに、店内もふるさとの母屋のように落ち着いて、
心なごむ雰囲気に満ちています。
ゆったりめのお席、少しアンダーな照明が、
旅先で高揚した心と身体を鎮めてくれるようです。
土地の人にうかがうと、富士吉田の郷土食「吉田のうどん」は
ハレの日はもとより、何でもない日にも食される、正真正銘のソウルフード。
人それぞれに好みの店があり、好みの麺のかたさや味付けがあるそうです。
- 住所
- 山梨県富士吉田市上吉田5562-7
- TEL
- 0555-30-4010
- 営業時間
- 11:00~17:00
- 定休日
- 不定休
- 席数
- 90席(1階:42席 2階:48席)
テラス席のみペット同伴可 - 駐車場
- 乗用車20台・大型バス2台
- カード
- 可、PayPay利用可
- アクセス
- 河口湖I・C(R139経由)より約3km